5月18日土曜日。いつもは4月にやっているSingin’ Partyの日にちが取れなくてこの日になった。

一週間前にリハーサルをして、上手くいったりうまくいかなかったり、みんなドキドキしているよう。最後に一週間で何かチャレンジできるポイントがあれば、と瞬時に判断して、ワンポイントアドヴァイスを出すことにしているのだけれど、それを経て迎えた本番の日。

何年通う方でも、本番に向かう高揚感というのはあまり変わらないのじゃないかと思うけれど、私といえば、いつもまず、会場にエネルギーを満たし、歌っている最中は生徒さん一人一人にもエネルギーを注ぐ。

初めて出られる方、何度も出ている方総勢45曲。ピアノの弾き語り、ウクレレの弾き語り、ジャズコーラスもあって、聴いているこちらとしてはヴァリエーションがあって毎回楽しみである。

当日開演前。会場にエネルギーを満たしていた時に、ライヴやこのSingin’ Partyなどでも何度もお世話になっているピアノの田村和大くんの訃報を聴く。

絶句。

今日だって、もしかしたらピアノを演奏していたのは田村くんだったかもしれないのだ。もしかしたら。もしかしたら。

心を正して、集中して音楽に向き合う。そうでもしていないと、ふとした瞬間に涙がこぼれてしまいそうになる。

生徒さんたちの歌に向き合い、タイムキープをして、バンドの演奏に入り込む。それで救われた。

みなさんの頑張っている姿に、ただ漫然と継続するのではなく、常に初心に立ち戻り、言い訳をせず、覚悟を決めて、もっともっと全力でいこうと思った。

毎回、健康上の理由や、家族の理由や、仕事や、いろんな理由で参加を見合わせなければならない方もいる。私自身は人生は本当に短いと感じているから、いつまでもこのようなイベントを企画実行し続けられるかわからない。

そういうと、生徒さんたちからいろんな反応があるけれど、私が伝えたいのは、自己理由であれ、他己理由であれ、いろんなことが起こるから、やりたいことはさっさとやった方がいいということと、やるなら悔しい思いの少ないほうが良いということ。

今回のように若くして素晴らしいピアニストが一人突然に亡くなってしまうということだってあるのだ。

年齢は関係ない。

やりたいことはさっさとやろう。歌いたい歌は早くからまじめに取り組もう。逢いたい人には逢いに行こう。聴きたい音は聴きに行こう。

いつかできるから、は、永遠に来ない。やるなら、今、この瞬間から。

本番では、みんな頑張って歌っていた。初めての感激や、初めてのドキドキや、リハでできなかったことができたり、すごい世界観を表現したり、それぞれが自分らしく歌ってくれた。私自身新しい曲との出会いもあり、勉強になった。

今回のサポートミュージシャンの演奏も素晴らしかった。この音の粒やうねりの中に融け込めたらいいのにと思っていた。

ベース安田幸司さん、ピアノ紅野智彦さん、ドラムス安藤正則さんに深く感謝いたします。

また、応援に来てくださったお客様にも、御礼申し上げます。楽しんでいただけたのであれば嬉しいです。

そして、店長をはじめとしたサムタイムのスタッフの皆様、いつもありがとうございます。

山野ミュージックサロンのスタッフの皆様にも感謝いたします。

最後に。田村和大くん。深い感謝と愛を。安らかでありますように。また、いつか。

あまり、記憶を鮮明に残しておける方じゃない。いつのころからか、長考に耐えられなくなってきた。SNSでファストメッセージやファストソウトを垂れ流しているせいかもしれない。

昔のブログの記事をたどると、どうやら2008年の3月末まで2年間神楽坂のAkagi Cafeにいた。最後のライヴは渋谷毅さんと金子マリさんだった。あの2年間は私にとってとても貴重な経験を積み、沢山のことを学んだ時間だった。

あの2年間の中でカフェに演奏に来てくださった方々に最近意図せずよく出逢う。渋谷毅さんには先日のエリントンの演奏会でお目にかかった。これも、ひょんなことからスタッフで呼ばれてお手伝いをしたからだ。そのバンドにも沢山、カフェに演奏しに来てくださった方がいらっしゃって、なんだか眩暈がするようだった。

自分の身に起こる事柄についてあまり意味を真剣に考えたりはしたくないけれど、音楽の神様が何かを伝えたいのかな?と思ったりして。

そして、カフェのあった神楽坂には今もあるアグネスホテルというのがあって、そこで当時演奏していた野萩愛さんとも最近再会して、ありがたいことに一緒に演奏をしていただいたりしている。

いろんな人と再会しているうちに、いったい私はあのころよりも成長したんだろうか?と問うてみる。

まだまだ。

でも、いつまで、まだまだ、と言っていられるんだろう?お世話になっている方々、恩返ししたい方々も、もちろん私も、残り時間はどんどん少なくなっている。

音楽の神様は、きっと、それを伝えたいんだろう。いつまでも、まだまだ、とは言っていられないのだぞ、と。

想い出と交差する今。心して日々、生きていかなければ。

13

2月

YUKIGUNI

 

2017年の3月に山形に演奏ツアーに行きました。

山形への旅 その1

その時にYUKIGUNIというカクテルを創られた井山さんのドキュメンタリー映画を撮っていましたが、知らぬ間に封切されていました。

http://yuki-guni.jp/

ライヴを聴きに行ったら、そこの会場にいらした女性が「藤野さん、サインをください」と。え?なになに?と思っていたら、こちらの映画のサントラに私のライヴ録音が一曲収録されているので、サインがほしい、と。

あれ、封切されてたんだ、とその時に知りました。Facebookで宣伝されてたの、と伺いましたが、やってないので知りませんでした笑。

HPを見てみたら、山形でも数か所上映されていて、すでに終了していました。私の実家の本家は山形にルーツがありますので、知っていたら、山形の皆様にご覧いただけたなぁと、少し残念な気持ちもしました。

都内での上映もアップリンク渋谷で今週末15日まであるようです。

生徒さんたちも何人か足を運んでくださって、まだ観ていない私は瞬きをしている間に見過ごすほどのシーンに出ているんじゃないか?と思っていましたが、ライヴのシーンで出てきましたとか、センターで映ってましたよとか、サントラも買いましたよ、などとみんな言ってくださって、なんだか嬉しくなりました。

ありがとうございます。

実際に観ていただいて、いい映画でした、ちょっと泣いてしまった、などの感想が寄せられると、もっとまじめに宣伝しておかないといけないな、と。ここに書いているというわけです。

まだ数か所上映予定が今後もあるようですので、ご覧になった感想など、お寄せいただけたら嬉しいです。