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4月
あまり、記憶を鮮明に残しておける方じゃない。いつのころからか、長考に耐えられなくなってきた。SNSでファストメッセージやファストソウトを垂れ流しているせいかもしれない。
昔のブログの記事をたどると、どうやら2008年の3月末まで2年間神楽坂のAkagi Cafeにいた。最後のライヴは渋谷毅さんと金子マリさんだった。あの2年間は私にとってとても貴重な経験を積み、沢山のことを学んだ時間だった。
あの2年間の中でカフェに演奏に来てくださった方々に最近意図せずよく出逢う。渋谷毅さんには先日のエリントンの演奏会でお目にかかった。これも、ひょんなことからスタッフで呼ばれてお手伝いをしたからだ。そのバンドにも沢山、カフェに演奏しに来てくださった方がいらっしゃって、なんだか眩暈がするようだった。
自分の身に起こる事柄についてあまり意味を真剣に考えたりはしたくないけれど、音楽の神様が何かを伝えたいのかな?と思ったりして。
そして、カフェのあった神楽坂には今もあるアグネスホテルというのがあって、そこで当時演奏していた野萩愛さんとも最近再会して、ありがたいことに一緒に演奏をしていただいたりしている。
いろんな人と再会しているうちに、いったい私はあのころよりも成長したんだろうか?と問うてみる。
まだまだ。
でも、いつまで、まだまだ、と言っていられるんだろう?お世話になっている方々、恩返ししたい方々も、もちろん私も、残り時間はどんどん少なくなっている。
音楽の神様は、きっと、それを伝えたいんだろう。いつまでも、まだまだ、とは言っていられないのだぞ、と。
想い出と交差する今。心して日々、生きていかなければ。